ままならない愛おしい日々

日常。好きなもの。忘れたくないもの、こと。

ママになったが最後

先日、下の子の乳幼児検診で股関節の脱臼の可能性があるということで、大きな病院への紹介状を書いていただき、精密検査を受けに行ってきた。

正確に言うとかかりつけの小児科で乳幼児健診時に股関節が固い、太もものしわの入り方に左右差がある、妊娠時逆子の期間が長かった、逆子で生まれた、女児である、などの理由から一応精密検査をうけてみようね~という感じで説明され、病院から市へ連絡してくれる。一週間後くらいに市から改めて精密検査をやっている病院の紹介や予約についての詳細が郵送され、自分で病院へ予約の電話をするというシステムだった。

この段階の健診で見落とすと、後々歩くようになったときに歩き方がおかしくて気が付くというパターンらしい。実際、昔(1970年代)は多かったみたい。

その為、少しでも可能性があると精密検査へ、ということになる。

実は、3年前に上の子も太もものしわの左右差と右側の足の開きが悪いという理由でひっかかり、精密検査を受けていた。

下の子は妊娠時、逆子の期間が長かったこと、女児であることの2点でひっかかった。

結果から言うと上の子も下の子も股関節脱臼ではなかった。

精密検査の内容は、問診、触診、レントゲン。

気になるところはありますか?(向き癖や足を開きづらそうにしているかなど)

家族に先天性股関節脱臼の方、足を引きずっている方などいますか?

など聞かれ、抱っこの仕方の指導がある。

上の子の精密検査でこの「抱っこの仕方」というのが衝撃だった。

現在3歳の上の子は赤ちゃんの時、横抱きではギャン泣きでなかなか泣き止まないため早くから縦抱きをしていたのだ。しかも足のことなど特に気にもせず、首しか意識してなかった。本来はコアラのように足はがばっと開いて自分のおなかにペタッとくっつけるようにするのが正しい抱き方ということだ。

上の子は股関節脱臼ではなかったが、もしかしたらわたしの抱き方のせいで足の開きが悪かったり、太もものしわに左右差があったりしたのだろうか。当時は自分を責めてとても落ち込んだ。

下の子は気を付けて抱っこしていたが、まさか逆子が原因なこともあるとは。

ちなみに逆子のまま臨月に突入しそうだったので、通っていた産院の紹介で外回転術(お腹の上から手でマッサージのようにして逆子の回転を促す方法)を受けた病院と同じ病院を選んだ。

赤ちゃん連れにとって時間の見通しがつかないおでかけはなかなか難しいものがある。わたしは今回2回目だったからまだ勝手がわかったが、初めての時は何を持っていこうか、抱っこ紐にするかベビーカーにするかなどとても悩んだ。まず授乳のタイムスケジュールがとても難しい。

10時に予約したら9時半までには病院の受付に来てくださいということなので8時45分ごろには家を出たい。しかし直前に授乳しないと赤ちゃんが途中でお腹がすいて病院の待合で大号泣の可能性がある。すぐにおむつを替えられるかどうかもわからない。第一子だととても不安だ。結果上の子の時は家を出てから帰ってくるまでに4時間以上かかった。途中もちろんお腹がすいた赤ちゃんは大号泣。一応聞いてみたが、病院には授乳室がなかった。完母だったのでとりあえず抱っこ紐で歩き回って気を紛らわし、号泣して暴れる我が子の診察が終わり、会計まで終わるころにはくたくただった。わたしは車で行っていたので駐車場に戻ってすぐに後部座席で授乳した。公共交通機関を利用していたらどうなっていたのだろう。授乳室の情報についてもっと調べておくべきだった。

ちなみに精密検査はすべて無料で受けられる。大変な一日になる場合もあるが、念のために精密検査を受け、問題なしという結果をもらえるのはとても安心だ。

 

何かある度、スマホの検索履歴は生後〇か月スペース単語で埋まる。

赤ちゃんて大変だ。そう思っていたけど3歳の現在も頻度は減ったが何かある度、検索魔になってしまう。個人差が大きいこともあり一概には言えないのだけれど。知っておいて損はないと思ってしまう。たまにできる隙間の一人時間もそれで終わることもある。でも一人の時にやりたいことがそれだったのだ。もったいないことをしたとかそういう客観的な感想は気にしなくていいのだ。買い物もそう。たいてい家族のものを先に選んでしまう。ママになったが最後、きっと自分のヘアやメイク、ファッションに並ぶくらい家族のことが自分事なんだな。ママになっても自分のことを大切に!とか自分のために時間を使って!という優しい言葉をよく見かけるが、わたしは少し圧を感じてしまう。もっとひとりで楽しめることがあったほうがいいのかな?趣味や資格を持ったほうがいいのかな?と。だけどこの密度の高い数年間はきっと子どものこと=自分のことだと思ってもいいのではないかな。それってとっても自分を大切にしてることになるんじゃないかな。少なくともわたしは一人でいても自分のことのように当たり前に考えられる存在がいることが嬉しく誇らしい。今やりたいこと、、、子どもと楽しめそうなイベントやお子様大歓迎のレストラン、温泉やホテルに家族で行くこと。親子で通える楽器のレッスンや絵画教室や英会話教室にも行ってみたい。スカートをはくと娘が喜ぶのでスカートを選んだり、髪形を変えたり、娘が喜ぶキャラクターの絵を練習したり。おしゃれをしたり音楽を流したりアロマを焚いてストレッチをしたり、わたしが楽しそうにしていると娘も興味を持って一緒に楽しめる。それが一番楽しい。女の子って本当にママを見ているなぁ。娘たちからのまなざしに恥ずかしくないようにしよう。それが原動力だ。常に背中にかわいい視線を感じている。

もちろん夫がわたしと同じ感覚でないのは百も承知だ。彼は全くの一人の時間がなければ死んでしまう。だからたまに夫の一人時間を作るようにしている。その時間を全力で楽しむ様子は少しうらやましいけれど。わたしが子どもに感じる感情というか感覚、ここまで生きてきてよかった。自分にこんな感情があり、こんなにもやることがある幸せ。子どもの笑顔をこれこそまさに無償の愛だと感じること。この感覚を共有できないのは同じ親として少し残念に思う。もちろん夫もよきパパをしてくれているけれど。

ママになってから、世界はガラッと変わった。本当に全くわたしは知らないことが多かった。知識も感情も。自分も過去は子どもで、自分の母親がやってきたことを今やっているだけなのだけど。